2012年3月8日木曜日

生徒会誌「yamako」から


今日は、先週案内した生徒会誌「yamako」の中から、この一年間特に頑張った生徒のページから、「書の甲子園」と呼ばれる大会で大賞を受賞した島田さんの文章を転載します。

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国際高校生選抜書展大賞受賞
みえ高総文祭書道部門出場 特別賞受賞
全日本高校・大学生書道展優秀賞受賞
岐阜女子大学全回書道展秀作賞受賞

島 田 冴 香 さ ん

 「えっ、うわっ、どうしよ、どうしよ、どうしよ~。」
 これは私が高尾先生から。大賞を受賞した。というメールを見たときの第一声です。驚きすぎて、涙が出てきました。人生初の嬉し泣きです。半泣きで受けた世界史の授業が忘れられません。

 昨年の秋頃、私の書道部の先輩が毎日新聞に載りました。その時、祖父は「山高の書道部の子が載っとる」と嬉しそうに記事を切り抜いていました。そんな祖父を見て私は「来年、私が新聞に載るから。」と宣言しました。この時から書の甲子園での入賞を目標に日々、練習してきました。

 三年生になり、何を書こうかと思ったときに出会ったのが篆書千字文でした。完璧なまでの左右対称が魅力的で、書いてみたいと思いました。しかし、いざ書いてみると篆書の難しさを痛感しました。線の太さを統一すること、左右対称に書くこと、線はまっすぐにすることの三点をすべて満たさなければ美しく見えません。毎日、手本とにらめっこをしながらどう筆を動かせばいいのだろうと考えていました。ときには、授業中に油性ペンで練習しました。その成果もあり全紙に書く頃にはうまく書けたと思うことが多くなりました。より美しく見せるために紙や墨にも工夫をこらしました。そんな頃、全日本高校、大学生展で優秀賞を取ることができました。初めて完成した千字文で入賞できたことは、私にとって大きな自信になりました。

 夏休みに入り、はぼ毎日書道室にこもって書きました。一枚書き上げるたびに 「ここが気にくわん」と書き直していくうちに計四枚書いていました。もちろん四枚目が私の中での最高傑作です。提出期限ギリギリまで粘って完成させました。完成したときはすごく気持ちのいい達成感を得ることができました。その四枚目で大賞を受賞できてすごく嬉しかったです。

 さらに嬉しかったことは、毎日新聞が取材に来てくださったことです。念願の取材にちょっとテンションが上がってしまいました。11月26日土曜日、祖父が新聞を切り抜くところを見て、ニヤッとしてしまいました。一年越しの目標をやっと達成することができました。この経験を通して私は、努力は裏切らないということを体感しました。がんばれば頑張るはど結果はついてきます。
 しかし、一人では頑張ることができないと思います。支えてくれる人、一緒に頑張って書いている人がいたからここまで、やってこれたんだと思います。たくさんの人から力をいただくことで目標を達成できました。高尾先生を始め、私を支えてくださったみなさん、本当にありがとうございました。