2012年3月9日金曜日

生徒会誌「yamako」から その2


今日も生徒会誌「yamako」の記事を紹介します。山高自慢のクラブ合唱部の大島さんの文章です。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

NHK全国学校音楽コンクール三重県大会金賞受賞
全日本合唱コンクール二重県大会金賞・全日本合唱連盟理事長賞
三重県合唱連盟理事長正受賞
NHK全国学校音楽コンクール東海北陸ブロックコンクール奨励賞受賞
全日本合唱コンクール中部大会金賞受賞

三年C組  大島 巨薫

 私は山高合唱部に入って三年間続けてこれたことを、本当にうれしく思っています。 合唱部は、多くの先輩方が築いてくださった伝統ある部活動の一つです。各種コンクールへの出場や校内外での演奏会、地域の行事への参加など、その活動は多岐にわたります。中でもコンクールは明確な目標となり、自分達の技術向上には欠かせないものだと思います。しかし、何も考えずに練習さえしていれば良い結果が出る、というわけではありません。意見を出し合って〝自分達の音楽〟を作ろうとする心が、悔いのない、人を感動させられる演奏には大切だと思っています。
 全日本合唱コンクール中部支部大会は、愛知、石川、岐阜、富山、長野、福井、三重の七県から代表校が集まります。中部大会に進むためには、県大会で選ばれないといけないので、当然レベルは高くなります。集中した、密度の高い練習が求められてきます。
 今年度の山高は何かが違う、と思ってもらえるような演奏がしたいという話が出てきました。三年生の意志やまとまりが強く、後輩達を戸惑わせることは多々あったと思います。でも「声は綺麗だけれどそれだけ」、「訴えかける表現が足りない」という、それまでの私達のサウンドを変えることに、しっかりとついてきてくれました。真剣に頑張るからこそ衝突したり、空回りすることもあります。その後にどんな行動をとっていくかが大切なのだと思いました。
 コンクールに向けての練習では、ひとりひとりが曲の色彩や背景を想像して、それを話し合いながら理解を深めます。似通ったり、全く違ったりするので面白いです。しかし、曲の表現が大きく変わることもあり得るので、とても重要です。そしてもう一つ大切なのは、個人の我術を伸ばすことです。自分の表現の幅が広がれば、全体の表現の幅も少し広がります。それを皆で実践できれば、幅は何倍にもなると思います。
 口で言うほど簡単で甘くはないですが、少なくとも「受け身」の練習から「自発」の練習へと変えたくなる魅力が、合唱にはあると思います。この部に入ってよかったと思えるのは、合唱の魅力を楽しめたことと、かけがえのない出会いがたくさんあったということです。合唱は一人では成立しません。大切な仲間と時にはぶつかり、時には励ましあいながら成長できたことは、きっとこれからの私の人生をも豊かにしてくれるでしょう。
 石川県で行われた中部大会が終わった後、私は満ち足りた思いでした。欠けることなく相談しあえた三年生、頼ってくれた後輩達、憧れの姿だった先輩方、そして私達ひとりひとりを見てくれた先生方。感謝しています。
 平成二十三年度は「全国大会出場」はなしえませんでしたが、金賞を受賞しました。応援してくださった方々、ありがとうございました。